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2012/02/24 (Fri)
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日本の貨幣(コイン)は、百円玉なら百円玉で、全て同じデザインだが、イギリスで流通している貨幣には、いずれも複数のデザインがある。中でも1ポンドコインは特にデザインの種類が豊富。前回少し紹介したように、コインのデザインの中には、英国内の各「国」や地域を象徴する図柄が用いられていることも多いが、今回紹介する「ちょっと珍しい1ポンドコイン」も、この種のもの。

 
今回紹介するのは、ジブラルタルの1ポンドコイン。イベリア半島の南東の端に位置し、地中海の入り口、ジブラルタル海峡に突き出た半島がジブラルタル。北側はスペインと国境を接している。
 
この土地は、スペイン継承戦争(1701~1714年)の間の1704年に、イギリス・オランダ連合軍がスペインから奪った土地で、この戦争の末1713年に締結されたユトレヒト条約により、イギリスの領土となった。それ以来現在まで、イギリス領であり続け、英国君主を君主とし、公用語は英語、通貨は英ポンドが用いれている。
 
同じ英ポンドを使っているので、時にジブラルタルのコインがイギリスに持ち込まれ使われることもあり、ごく稀に「本土」でもジブラルタルのコインを見ることがある。とはいえ、個人的には1ポンドコイン以外は見たことがないが。。

Gibraltar_coat_of_arms.png
 
コインの図柄は、ジブラルタルの紋章の図柄に基づくもの。そして、この紋章はスペイン支配時代に遡るものである。ジブラルタルは支配者がよく変わったが、16世紀初めにスペイン領となり、その際に、カスティーリャ王国の王女イザベラ1世がジブラルタルにこの紋章を与えた。というわけで、紋章中央の砦の図は、カスティーリャの紋章に描かれた砦の図に倣ったもの。
 
また、砦の下にかかった鍵は、ジブラルタルがスペインや地中海にとっての「鍵」であるということを象徴するものらしい。そして、このような考え方は8世紀頃まで遡るらしい。海峡に臨み、海運上非常に重要な場所にあるということを比喩的に捉えたものであろう。
 
紋章の下の言葉は、MONTIS INSIGNIA CALPE (ラテン語)で「カルペの山のしるし」の意。「カルペの山」は、the Rock of Gibraltar「ジブラルタルの岩」の古称で、ジブラルタルの岬のことを表す。1ポンドコインにもこの言葉が刻まれている。

というわけで、今回は、イギリスでたまたま見つけたちょっと珍しい1ポンドコインを眺めつつ、未だ見ぬジブラルタルに思いを馳せてみた。。

(ついでに。。。以下は、ジブラルタル政府の紋章。英国政府の紋章の下にジブラルタルの紋章が組み込まれている。)


Coat_of_arms_of_the_Government_of_Gibraltar.png
 
 
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